レパートリー作品

「ラブレター」

哀切に満ちた感動的な舞台

  • 原作 : 浅田次郎
  • 構成台本 : 椿 真二
  • 演出 : 椿 真二
  • 時間 : 50分
  • 出演者 : 2名

裏ビデオ屋の雇われ店長 高野吾郎は、ある時やくざの組長から、偽装結婚の話を持ちかけられ、お金と引き換えに何の疑問も持たずそれを了承した。

その相手は中国から売られてきた若い女性白蘭(パイラン)。彼女は売春組織にがんじがらめにされ、結婚はただ法の目を逃れるためのものでしかなかった。

しかし白蘭は吾郎の写真をいつも胸に抱き結婚してくれた吾郎にいつも感謝のことばを語りかけていたのである。

病気に犯され、死が近いことを知りながら、白蘭は愛と感謝をこめて、渾身の手紙を吾郎にあてて書いていた。
白蘭の死後、手紙を読んだ吾郎はこれまでの自分の生き方を悔い、欺瞞に満ちた社会に怒りを抱くのだった。

そして彼は叫ぶ。「おまえらがみんな普通じゃねえんだ。どいつもこいつもみんな普通じゃねえんだ。」

葬式の帰り道、白蘭の遺骨を抱いて、吾郎は人生をやり直そうと決意する。
「白蘭と一緒に故郷に帰ろう」と・・・。

出演者は2名のみで、哀切に満ちた感動的な舞台を作り上げます。